JA アグリあなんで収穫される主な農作物
梅

豊かな自然にはぐくまれた風味豊かなこだわり特産品! アグリあなんの「梅」。
梅の出荷カレンダー
5月下旬から6月にかけて出荷しています。
梅の紹介

年明けまもない2月に開花が見られ、5月の収穫までの約3ヵ月間は生産者の丁寧な管理のもと、降りそそぐ太陽の光と清らかな水をしっかり吸収し、風味豊かな梅として、食卓に並べられるのを待ちます。
量販店ではらっきょう等と同じように「季節商材」としての位置づけを得ており、出荷に合わせて売り場スペースも確保され、季節感を演出する、日本人にも非常に馴染みのある品目です。
梅の歴史
和名:梅(うめ)
英名:Japanese apricot/ume
梅の原産地は、中国といわれています。日本には、奈良時代に遣唐使により持ち込まれました。梅の花木は観賞用として広く愛好され、「東風吹かば にほひおこせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ(菅原道真)」など、多くの歌に詠まれています。また、戦国時代以降は梅干しの利用も増加しました。
梅の品種紹介
大梅 | 月世界(げっせかい) | 6月上旬収穫。果実は25g前後、果形はやや長い円形である。花は単弁で濃い紅色。樹勢は旺盛で強く、樹姿はやや直立性である。花粉量も多く、自家結実性は高く、豊産性である。 |
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鶯宿(おうしゅく) | 6月上・中旬収穫。果実は25g前後、外観品質とも良好、花は単弁白色、受粉樹が必要。 | |
古城(こじろ) | 6月上・中旬収穫。果実は25g前後、果形は方円形、花は単弁白色、樹勢は強く、樹姿やや直立性。 | |
南高(なんこう) | 6月中・下旬収穫。果実25~30g、果形はだ円形、花は単弁で白色、花粉がなく、樹勢は強く、樹姿やや直立性。 | |
小梅 | 竜峡小梅(りゅうきょうこうめ) | 5月中旬収穫、果実は5g前後、果形は円形。不完全な花は少なく、花粉が多い。樹勢は強く樹姿やや直立性。収穫が遅れると果実が黄化・軟化しやすい。 |
信濃小梅(しなのこうめ) | 5月中・下旬収穫。果実は5g前後、果形は宝珠形。花は単弁で白色。樹勢は強く、樹姿はやや直立性、豊産性。 |
梅の活用方法
栄養成分
梅はクエン酸をはじめとする有機酸などを多く含み、健康食品として人気があります。薬用としても古くから栽培されており、中国の『斎民要術』(530~550年頃)に、「烏梅(うばい)」が薬用として記載されています。烏梅とは、未熟の梅をかまどの上で燻して乾燥させたもので、胃腸を丈夫にして、下痢を止め、熱を消し、吐き気を止める漢方薬です。我が国でも昔、旅に出るときは水当たり、食欲不振によく効く梅干を持参しました。
特に生活習慣病予防に関連するビタミンEが多く、その他にも糖質、脂質、タンパク質の代謝に関与するナイアシン、アミノ酸代謝と関係するビタミンB6なども、牛乳より多く含まれています。ビタミンAの前駆体で、ガンなどの生活習慣病に効果のあるプロビタミンAも多く、特に「白加賀」が高含有品種です。
梅にはクエン酸、リンゴ酸が豊富に含まれているので、炭水化物と同時に摂取するとグリコーゲンを効率的に蓄積することができ、疲労回復に役立ちます。
また、貧血と関係する鉄が梅漬け(5.8mg/200g)、梅干し(2.0mg/200g)に多く含まれています。
保存方法
- 冷暗所で保存します。
調理方法
<梅干し>
- 材料:青梅1kg、塩200g
- 青梅1kgに塩200gの割合で、梅と塩を交互に入れます。
- 塩は所定量の3分の1を残しておいて、漬け終わった梅の上に塩を振りかけるようにします。
- 上に押し蓋をして、漬け込んだ梅の半分位の重しをします。
- 2ヵ月程度で、美味しい漬梅が出来上がります。
- 干梅の場合は、土用に晴天を見計らって三日三晩天日干しします。
<梅酒>
材料:青梅1kg、氷砂糖0.8~1kg、焼酎(35度)1.8L
- 青梅をていねいに水洗いして軸を除き、水気を十分に拭き取ります。
- 広口の保存ビンの中をよく乾かして、青梅、氷砂糖を交互に入れます。
- 焼酎を静かに注ぎ、密封して冷暗所で保存します。
- 2~3ヵ月で出来上がりますが、保存するほど、風味がよくなります。
<梅シロップ>
材料:青梅1kg、氷砂糖1kg、焼酎(35度)または食酢100~200㏄
- 青梅を水洗いしたのち、軸をとって水気を拭き、梅の表面に数か所の穴をあけます。
- 容器に青梅と氷砂糖を交互に詰めます。
- 最後に発酵を防ぐため焼酎(または食酢)を注ぎ、密封して冷暗所に保存します。
- 約20~30日でシロップになります。そこで液だけを布ごしにして、ビンに詰めて保存します。