JA アグリあなんで収穫される主な農作物
すだち

徳島県が誇る爽やかな香りと味。
すだちの出荷カレンダー
ハウスすだち・露地すだち・冷蔵すだちにより、周年の供給をおこなっています。すだちの生産量は全国の9割以上を占め、全国1位です。


和名:酢橘(すだち)
英名:Sudachi
すだちは、徳島原産の果物です。ユズやユコウ、レモンやライムと同じ、「香酸柑橘類(こうさんかんきつるい)」に分類されます。
すだちの歴史は古く、万葉の昔から徳島の地に原生していたとの説もあります。文献には、本草学者の貝原益軒(かいばら・えきけん)の著「大和本草(1706年)」に、「リマン」という果物の記載があり、これに対し、同じく本草学者の小野蘭山(おの・らんざん)が「大和本草批正(1800年頃)」の中で、「阿州方言ぬだちと云。」と注釈を加えました。これが阿波国(あわのくに=徳島県)のすだちのことだと考えられています。
徳島県では、江戸時代にはすだちを食用の果実として栽培していました。戦後、1960年代に商業生産が本格化、さらに1980年代にはみかんの転換作物として生産が拡大したことで、すだちは徳島県を代表する特産物となりました。昭和49年(1974年)には、すだちの花が徳島県の県花に指定されています。
また、平成5年(1993年)に徳島県・香川県の両県で開催された東四国国体(第48回国民体育大会)において、イメージキャラクター「すだちくん」が誕生しました。現在もすだちくんは徳島県のマスコットキャラクターとして、県民に愛され、徳島県とすだちのイメージアップに大活躍しています。
漢字で書くと「酸橘(すたちばな)」、学名は「Citrus Sudachi(シトラススダチ)」。すだちの小さな実が持つ、きりりとした風味を、ぜひご賞味ください!
すだちの活用方法
栄養成分
すだちに含まれているカリウムには、体内の塩分を排出させる効果があるとされます。また、すだちを醤油などの調味料の代わりに使うことによって、塩の使用を控えることができます。
<すだち vs レモン(可食部100g当たりの成分比較)>
成分 | すだち(果汁) | レモン(果汁) | すだち(果皮) | レモン(全果) |
---|---|---|---|---|
たんぱく質(g) | 0.5 | 0.4 | 1.8 | 0.9 |
食物繊維(総量)(g) | 0.1 | Tr | 10.1 | 4.9 |
カルシウム(mg) | 16 | 7 | 150 | 67 |
カリウム(mg) | 140 | 100 | 290 | 130 |
鉄(mg) | 0.2 | 0.1 | 0.4 | 0.2 |
ビタミンA(カロテン)(μg) | Tr | 6 | 520 | 26 |
ビタミンE(mg) | 0.3 | 0.1 | 5.2 | 1.6 |
ビタミンC(mg) | 40 | 50 | 110 | 100 |
※七訂食品成分表より抜粋。なお、「Tr(トレース)」は、含まれているが食品成分表の最小記載量に達していないことを示します。
選び方
○ 果皮の緑色が濃く、張りとツヤのあるものを選びましょう。
○ ハウスすだちは、果皮が薄めで、果汁が多く、酸味はやや控えめな傾向があります。
○ 比べて、露地すだちは、果皮が厚めで、香りが強い傾向があります。
保存方法
- ポリ袋に数個を入れて、空気を抜き、冷蔵庫で保存します。
- 長期保存する場合は、搾汁して小ビンに入れ、冷蔵庫で保存します。
調理方法(すだちの使い方)
すだちは、そのすがすがしい香りとさわやかな酸味で、あらゆる食材を引き立て、和洋中の料理をグレードアップさせます。果汁はもちろん、果皮も薬味として、刺身から揚げ物まで幅広い料理に使うことができます。搾って、皮を擦って、スライスして、さまざまな形で料理を引き立ててくれます。

<搾って使う>すだちを横に二つ切りにして、そのままギュッと料理に搾りかけます。

<皮を擦って使う>水洗いしたすだちを皮のまま擦りおろし、つけ汁に加えたり、わさびに合わせても風味が出ておいしくいただけます。

<スライスして使う>飲料水、焼酎やカクテルなどにすだちを加えると、さっぱりとした酸味が効いて爽やかさが増します。

“すだち”は徳島県の特産品であり、全国の生産量の95%が県内で生産されています。
当管内の主要出荷時期は3~5月で、県内出荷量の60%以上を占めており、すだちの周年供給体系の
一翼を担っています。
すだち栽培の取り組み
極早期出荷産地を基本にしながらも、3~5月に集中する生産を全期間(3月~8月)通じて安定的に出荷できるような産地形成を進めることで、出荷の平準化による市場価格の安定化を図り産地の強化に取り組みます。

- 定期的に講習会・現地巡回を実施し、園地(立地条件、樹勢、経営面積)に応じた加温時期の適正化を図ります。
- 加温後の芽かぎ、摘果、適葉作業を勧め品質の向上を図ります。
- 作型の検討、ファームサービスの利用による収穫作業、せん定作業等の省力化を図ります。
- 適期防除と農薬の安全使用基準遵守の徹底による「安全で安心」なすだちの生産に努めます。

「すだち」を使って美味しい食卓
JAアグリあなんでは、「すだち」を使って美味しい食卓をお届けします。
安心、安全な「すだち」は美味しい食卓を演出します。